「神様にお願いするの、明日も善い日でありますようにって」

お嬢様、いつもそうやって祈ってますけど……正直祈る意味ってあるんすか?

「意味?そうね、明日を善く過ごすためのルーティンだから考えたこともなかったわ。でもね、神様はいつだってわたしたちを見守ってくださる、そんな気がするの」

……見守ってるだけじゃないっすか。何にもしてくれない。救ってくれもしない。お嬢様だって今まで何度ももうダメかと……

「そうね、でも神様が見ていると思うと正しく生きよう、1人で苦しくても孤独ではないのと思えるの」

わからないっすよ、と首を振ったらお嬢様はいつものように朗らかに笑っていた。

神様はいるんだろうか。

いるとしたら、神様ってのは愛も苦しみも血の赤色も好きな悪趣味なんだろう。

あたしは認めたくない。

2026/6/18