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このページのゴール 医療・ヘルスケアの「事務・案内業務」で使えるAI活用を、実在の医療機関の事例つきで20個紹介します。対象は掲示文・案内・FAQ・通知・議事録などの事務業務のみです。

重要 診断・治療などの医療判断には使わないでください。患者の氏名・病名などの要配慮個人情報は入力禁止。最終判断は必ず医療者が行います。

まず実例から — こんな病院がこう変わった

企業・機関 取り組み 成果
恵寿総合病院(石川県七尾市)× Ubie 生成AIで退院時サマリーなどの文書作成を下書き支援する実証実験(2023年12月) 文書作成時間が最大約15分から約5分(約3分の1)に短縮。年間約540時間の作業時間削減が可能との試算
東北大学病院 × NEC 電子カルテの情報をもとに、紹介状などの要約文を生成AIで下書きする実証(2023年10〜11月) 新規作成時の作成時間を平均47%削減。年間約63時間の業務削減に相当

出典:Ubie株式会社 プレスリリース(PR TIMES)IT Leaders「東北大学病院、生成AIで電子カルテからの医療文書作成を検証」 ※ いずれも「文書の下書き」への活用で、内容の確認・確定は医療者が行っています。事務・案内業務なら、さらに低リスクで同じ効果を狙えます。

医療・ヘルスケアの事務でAIが効く3つの理由

  1. 定型文書・掲示物がとても多い 休診案内・受付掲示・院内通知・FAQなど「型が決まった文章」が日常的に発生し、生成AIの得意分野とそのまま重なります。
  2. 人手不足とタスクシフトが進んでいる 2024年施行の医師の働き方改革以降、事務部門への業務移管が増えています。下書きの自動化は現場の負担軽減に直結します。
  3. 「やさしい言葉」への言い換え需要が大きい ご高齢の患者さん向けの平易な表現や、外国人患者さん向けの多言語案内を、AIなら数秒で用意できます。

初級(今日からできる)

活用法 そのまま使える指示例 効果・コツ
院内案内・掲示文 「受付時間変更の掲示文を、見やすく丁寧に」 掲示物1枚15分の作成が3分程度に。日時・場所などの事実は原本から人が確認して転記
予約・問合返信 「初診の持ち物案内の返信を、丁寧に箇条書きで」 箇条書き指定で読みやすく。症状・診療内容に踏み込む質問は必ず医療者へ引き継ぐ
用語のやさしい説明 「【一般的な用語】を、一般の方向けにやさしく説明して」 限度額適用認定などの制度・手続き用語の説明準備に。医学的内容の説明は対象外です
FAQ作成 「受診の流れ・駐車・保険証のよくある質問を表で」 受付でよく聞かれる質問を10個書き出して渡すと精度が上がります。掲示すれば質問対応も減少
多言語の案内 「この院内案内を、やさしい英語でも」 やさしい英語+やさしい日本語の2本立てが実務的。院内表示は対訳併記が親切です
社内通知 「シフト変更のスタッフ向け通知を、要点を明確に」 「要点3つ+依頼事項」の型を指定。読み落とし防止に件名案も一緒に生成させると便利
議事録整理 「このミーティングメモを、決定事項とTODOに」 決定事項・TODO・担当・期限の4項目を指定すれば、会議後10分で共有できます

中級(慣れてきたら)

活用法 そのまま使える指示例 効果・コツ
説明文のやさしい言い換え 「この一般向け説明文を、不安をあおらない丁寧な表現に(医療判断はしない)」 不安をあおる表現がないかのチェックにも有効。医療判断を含む文書は対象外です
多言語問診案内 「問診票の記入案内を、やさしい英語・中国語で」 対象は「記入方法の案内」のみ。問診内容そのものの翻訳は誤訳リスクが高いため専門サービスを
お詫び・お知らせ文 「休診のお知らせを、丁寧かつ分かりやすく」 休診・システム障害など突発対応の初動が速くなります。日付・代替手段は人が確定してから生成
研修資料のたたき台 「接遇マナー研修のスライド構成を」 構成案→スライド本文の2段階で作ると手戻りが少ない。院内ルールは自院の規程を貼って反映
アンケート集約 「患者満足度アンケートの自由記述を、課題別に集約」 自由記述100件でも数分で分類完了。氏名など個人が特定できる記述は削除してから入力
求人・募集文 「医療事務スタッフの募集文を、職場の魅力を伝えて」 複数トーンで出させて比較。実際の勤務条件と相違がないか人事担当が最終確認
表記統一・校正 「この案内文の誤字・表記ゆれを指摘して」 掲示・配布前の最終チェックに。院内の用語ルールを先に伝えると精度が上がります

上級(仕組み化・自動化)

活用法 ポイント 効果・コツ
案内・FAQの多言語標準化 言語別の定型文を整備 英語・中国語・やさしい日本語の3点セットから着手。改訂日を管理し、古い案内を放置しない
問い合わせ自動仕分け 予約/費用/アクセスに分類 電話・メール対応の負荷を軽減。症状に関する相談は必ず人(医療者)へエスカレーション
院内マニュアルの整備 事務手順を検索可能に 新人スタッフの独り立ちが早まります。属人化している手順の文書化から始めるのが効果的
研修資料の生成 接遇・個人情報保護研修をGensparkで 年次研修の準備時間を大幅短縮。毎年の更新もAIなら差分修正だけで済みます
定型文書のテンプレ化 案内・通知を型化 頻出の10文書をテンプレ化すれば、文書作成時間を半減できます
VOC要約 患者の声を定期要約し接遇改善に 月次で傾向を把握し接遇研修に反映。個人が特定できる記述は除外してから入力

迷ったらこの3つから

  1. 院内案内・掲示文(初級)— 毎週発生する定型業務で、効果がすぐ実感できます。
  2. FAQ作成(初級)— 一度作れば掲示・配布で使い回せて、受付の質問対応そのものが減ります。
  3. アンケート集約(中級)— 手作業ではやりきれなかった自由記述の分析が、数分でできるようになります。